2019年度・2月分読書会 活動報告(1)

みなさん、こんにちは、本ノ猪です。

京都市内では、徐々に寒さが退いていき、春にむけての歩みを進めているように感じます。

この前「あけましておめでとうございます」と挨拶をしたような覚えがあるのに、もう2月も終わり(みたいなことを1月にも書いた気が……)。時が経つのははやいな、としみじみ思うこの頃です。

人間の生きられる時間には限度がある、とは月並みな言い方になりますが、やはり与えられた時間を有効活用して、「読書」+本を通じた「交流」を重ねていければと思っています。

このブログを目にした方で、読書会に少しでもご興味のある方は、ぜひお声掛けください!

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今回は、「2019年度・2月分読書会 活動報告(1)」ということ、今回の課題図書・中野美代子カニバリズム論』ちくま学芸文庫、2017⇒カニバリズム論 (ちくま学芸文庫))の推薦者・幽々さん(@yuu_yuu_ziteki_)のレジュメと感想文を掲載したいと思います。

 

レジュメ↓

 (dropboxのアプリをダウンロードしていなくても、pdfはご覧になれます)

感想↓

幽々です。今回の課題図書『カニバリズム論』は僕が推薦したもので初めて課題図書となった作品で、張り切ってレジュメを作ろう…と思っていたのですが直前のインターンシップが予想以上に大変で結局思っていたほどしっかりとしたレジュメにはなりませんでした。 また、推薦したものの読んでみると『カニバリズム論』という本が自分の思っていたような内容と違ったのもあり正直不安もありましたが、やっぱり話しだすと僕含め参加者の皆さんの発言が止まらなくなりとても楽しい読書会になりました。 それらの参加者の発言を上手く取り仕切って下さった猪さんにも感謝です。来月も楽しみにしています。」

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 今回幽々さんは、「5日間のインターンシップ後の疲労がたまっている中、読書会に駆け付けてくださいました。その上、推薦者としてレジュメを作成してくださったので、大変ありがたかったです。

 幽々さんが今回の課題図書『カニバリズム論』を推薦した背景には、生きてきた中で感じた「カニバリズム」に対する関心がありました。

 「実は僕自身、病んでいた頃にカニバリズムについて熱心に夢想していた時期がありました。実際に人を食べたいとも思っていました。今ではそこまでではないにせよ、やはりまだ「カニバリズム」という単語には強く惹かれます。」

  この文章に触れたとき、「私はカニバリズムに惹かれたことがあったろうか」と自問自答しました。そして、おそらく人生において「人の肉を食べたい」なんて一度も思ったことがないという結論に至りました。幽々さんと私の間には、いったいどのような「違い」があったのでしょうか。気になるところです。

 今回の読書会では、「自分が当事者になったらどう動くか」という問いが重要になっていました。課題図書中で取り扱われていた種々の事件(メデューズ号事件、ミニョネット号事件など)のように、「もし自身が生き延びるためには「人肉」を食べるしか方法がなくなったら、どうするか」という選択を迫られたら、自分はどうするだろうか。または、現代社会を生きる我々の内の「誰か」が、このような状況に追い込まれて「人肉を食べる」という選択肢をとったら、私はどう反応するだろうか。幽々さんはレジュメの内容を解説していくとともに、以上のような問いを発して、議論のたたき台としていました。その問いのアンサーには、「自分なら人肉を食べる」という方もいれば、「人肉を食べたいと思うだろうけど、おそらく技術的な問題で食べることができない」(これは私(本ノ猪)です)「そもそも、そのような状況を想定できない」など、様々なものがあり、正解不正解が存在しない分、議論が白熱したように思います。

 幽々さんには感謝です。

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参照文献⇒カニバリズム論 (ちくま学芸文庫)

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以上、「2019年度・2月分読書会 活動報告(1)」を終ります。

ご覧頂きありがとうございました。