2020年・1月分読書会 活動報告(2)

みなさん、こんにちは、本ノ猪です。

今回は「2020年・1月分読書会 活動報告(2)」ということで、「秋山○さん(@iJJVl6Gf8VdAh1T)」のレジュメを掲載したいと思います。

 

レジュメ↓

 

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 フィリップ・K・ディック著、浅倉久志訳『高い城の男』(早川書房1984)⇒https://amzn.to/2rDkVRj

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秋山○さんがレジュメを通して示した疑問点は、『高い城の男』において頻出する「○○人は~」という表現に関するものと、「史実性を持たず、なんの芸術的、審美的価値を持たずに、しかもある霊妙な価値を備え」(P285)といったディックが特定のものを描くときに使う独特の表現についてでした。

一つ目の疑問点については、参加者の多くが「日本人ってこんなんじゃないよね……」と感じている一方で、韓国人の参加者からは「日本人ってこういう風にみられてますよ」というコメントがあった。二つ目については、ディックが独特な表現を用いて示したかったのは、「歴史性によって価値がうまれるもの」と「直感的に価値を見出せるもの」の二つが存在することだったのではないかという意見が出た。『高い城の男』を「ドイツと日本が第二次世界大戦に勝利した世界を描くSF作品」という紋切型の理解で終わらせないための視点を考える上で、秋山○さんのレジュメはよいきっかけとなったと思う。

秋山○さん、ありがとうございました。

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以上で「2020年・1月分読書会 活動報告(2)」を終ります。

ご覧頂きありがとうございました。