5月分読書会 活動報告(2)

暑い日々が続いております。

常に汗まみれで過ごしております、本ノ猪です。

スムーズにブログが更新できないのが歯がゆいですが、

今回ものろのろと文章を書いていきたいと思います。

 

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今回は、活動報告(2)ということで、

二人目の発表者であった、かみかわさん(@Theopotamos)のレジュメ&感想文を見ていきたいと思います。

レジュメ↓

感想文↓

「分からないを持ち寄ってさらにわからなくなるのが読書会ですが、今回はさすがにわからなくなりすぎました。ただ皆さんも分からないようで安心しました。」

 

今回、かみかわさんは、夢野久作が作家として活躍していた大正~昭和前期の時代背景(特に『ドグラ・マグラ』が出版された1935年周辺)に焦点をあてて、

「『ドグラ・マグラ』が奇書と呼ばれる所以はどこにあるのか」

考察しており、

参加者のほとんどがテキストのみで『ドグラ・マグラ』の奇書性を考えていたよりも、更に深い考察がなされていて、大変参考になりました。

科学万能主義に翳りが見え始め、精神主義心霊主義に注目が集まっていた時代、またある平凡な村落の中でも「生まれ変わり」が当然のように信じられていた時代において、どこまで『ドグラ・マグラ』が「時代からとびぬけた」意味の奇書でありえたのか。

文学をテキストだけでなく、それが著された時代状況や読者への受容のされ方にまで視野を広げて分析することの楽しさ(そして、学術的な有意義さ)を知ることのできたレジュメであった。

歴史学を学ぶ者としては、かみかわさんの研究法をこれからも参考にしていきたいです。

 

それでは、活動報告(2)をおわります。